【現地レポ&インタビュー】山梨の“ぬいぐるみクリーニング店”に行ってみた! – 人形3体持参して大人の工場見学in「ネットで洗濯.com」

(現地取材・撮影 加藤大樹)

「推しタイムズ」編集部では、日々アニメや舞台、ライブ、キャラクターグッズやぬいぐるみといった、「推し活」に関することを考えている……。

数年前、とあるクリーニング店「ネットで洗濯.com」の投稿がバズっていたことを、ふと思い出した。

真剣な表情の職人と、クリーニングのポッドに入れられた『ちいかわ』うさぎのぬいぐるみ……。

さらに、「うさぎが脱出ポッドに乗せられて逃がされる感動シーンみたいに見える」という投稿も盛り上がった

かわいいはずの光景なのに、どこかシュールで、なぜか目が離せなかった。ものすごい、味がある写真なのだ。

それ以来、たまに「ネットで洗濯.com」のSNSアカウントや公式サイトをのぞき、クリーニングの工程を追いかけることがあった。SNSに投稿されるクリーニング工程はたびたび話題になるので、「見たことある!」という人も多いはず。

ぬいぐるみは汚れるものだし、もしも洗うなら自宅で、というのが当たり前だと思っていた。プロに頼むという発想は、正直なところなかったのだ。

というわけで。

河口湖駅前で撮影。晴れてよかった~

やってきたのは山梨県・河口湖。

ここからが本題だ

富士山を目の前に望む場所にあるのが、「ネットで洗濯.com」河口湖店。山梨県内で約30店舗を展開するクリーニング店「403」が運営する、ネット対応型のクリーニングサービスだ。

衣類やキャンプ用品のクリーニングはもちろん、ここでは“大事なぬいぐるみ”も受け付けている。

しかも、ただ洗うだけではない。

目のパーツ交換、靴の補修、綿の入れ替えなど、ぬいぐるみに関するあらゆる相談が可能なのだ。

推し活を多く扱う「推しタイムズ」として、近年盛り上がる“ぬい活”関連サービスは見逃せない。そこで取材の申し込みをしてみたところ、快く引き受けていただいた。

通常は宅配でぬいぐるみを送るスタイルだが、せっかくなら現場を見みてみたい。そこで今回は特別に、工場見学という形で実際のクリーニング工程を体験させてもらうことになった。

超が付くほどの絶景だ

今回持ち込んだ(前もって宅配便で送った)のは、3体のぬいぐるみ。すべて筆者が知り合いからお借りした大切な子たちだ。

●エントリーNo.1 ハム太郎

約5年前にクレーンゲームで獲得した『とっとこハム太郎』。現在は座布団として活躍しているとのことで、見事にぺしゃんこ。長年の“圧”を受け止めてきた風格すら感じさせる。約33cm

最初に見たとき、「さすがに潰れすぎている」と思った

哀愁

●エントリーNo.2 白うさぎ

白うさぎというより灰うさぎ

約30年前にサンタさんからクリスマスプレゼントでもらった白うさぎ。体毛はグレーに見えるが、もともとは白うさぎだったと思われる。洋服部分にも汚れが蓄積し、首元はほつれて中綿が見えており、なんとも痛々しい。中からオレンジ色の綿が出てきている点も気になるところだ。約56cm

クリーニングだけではなく、リペア(修理・裁縫)のコースもあるので、そちらでなんとかお直しできると良いのだが……

こちらも後ろ姿が疲れている。ぬいぐるみ歴と背中のオーラは比例するのかもしれない

●エントリーNo.3 赤ちゃん人形

汚れやパーツの破損などが激しく素人には治せそうにない……ここはプロのお力をお借りしたい

約40年前、当時売られていたお菓子(アイス『パナップ』の企画かも? とは持ち主の父親談。情報求む)の懸賞で作られたという一点ものの人形。当時赤ちゃんだった持ち主の写真をもとに制作されたという特別な存在だ。右目が外れてしまっているため、今回はリペアもお願いする。約38cm

部分的な染みも多いので、染み抜きをしてもらう

持ち主いわく「自身の分身でもあるし、なんとかしてあげたい。母親も『40年間の思い出が詰まっているので、ぜひきれいに』と願っていました」とのこと

今回、対応してくれるのは職人の岩本憲さんと、修理職人の岩本弥子さん。

岩本憲さんはクリーニング全般を担当。ハム太郎←最初の画像で明らかになってるけど、ここはまだ隠させてください

岩本弥子さんはリペア(修理・裁縫)を担当。記事の最後にはインタビューも行っています

工場内には衣類やぬいぐるみがずらりと並ぶ。ぬいぐるみだけでも1日に40~50体が国内外から届き、その日のうちに仕上げていくというから驚きだ。

クリーニング工場なので、衣類やぬいぐるみがズラリ

本日届いたぬいぐるみたち

かわかし中のみんな

高さ約92cm・幅約102cmの巨大な初音ミク(雪ミク)ぬいぐるみも。こういった巨大なぬいぐるみはチャーター便で届くこともあるという

公式サイトやSNSを見ても、『アイドルマスター』シリーズのぬいぐるみは特に多く依頼がきている印象がある

パーツが特徴的なぬいぐるみたち

部分的に破損してしまっている子たちも

“あの”脱出ポッドだ!

宅配便で送っておいたハム太郎、白うさぎ、赤ちゃん人形と工場で再会。

ここから、3体の“再生プロジェクト”がスタートする……!

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加藤 大樹

かとうだいき。1987年9月11日生まれ。茨城県出身。2007年、ニコニコ動画でゲーム実況グループ「ゆとり組」として活動。ゲーム実況をきっかけに出版の道へ進み、著書『プリキュアシンドローム!』(幻冬舎)などを上梓。WEBメディア「マイナビニュース」の編集者・ライター・広告制作ディレクターなどを経て、現在フリー編集・ライターとして活動 お仕事のご連絡はこちらまで kato.daiki.po@gmail.com kato@subculture.co.jp