◆とっとこ洗うよ!ハム太郎
工程は大きく分けて、次の順で進む。
①洗い・染み抜き(クリーニング)
②乾燥
③リペア(裁縫・綿交換など)
ハム太郎の場合は比較的汚れも少なく、損傷もないので通常の手順でクリーニングしてもらった。
まずは表面の汚れを落とす工程からスタート。
ぬるま湯でのつけ置き洗いを行い、やさしくブラッシングしていく。
●「ネットで洗濯.com」ワンポイントアドバイス
ぬいぐるみで特に汚れやすいのは“持つ部分”。頭やお腹、抱きしめられる位置には皮脂汚れが蓄積しやすく、これらは家庭用洗濯機では落ちにくいんです
専用のブラシ。複数種類あり、ぬいぐるみによって使い分けているという
表面の下処理が終わると、いよいよ専用ポッドへ。
泡の中でころころと転がされるハム太郎は、まるで温泉に浸かっているかのよう。ふわふわの泡に包まれ、やさしく、しかししっかりと洗われていく。
このポッドの設定は一律ではない。ぬいぐるみの大きさ、素材、縫製の状態、汚れ具合、それらを見極めて職人が細かく調整する。とくに重要なのが縫い目。糸のほつれや劣化がないかを事前に確認し、ダメージが出ない洗浄方法を選択しているという。
洗浄後は、汚れ落ちをチェックしてからすすぎへ。
●岩本憲さんワンポイントアドバイス
1回の洗浄で使う水は約100リットル! 水量が少ないと摩擦が強くなり、生地へのダメージが大きくなります。たっぷりの水を“クッション”にして、ゆらゆらと揺らすように洗うのがポイント。使用しているのは、富士山の雪解け水です!
◆とっとこ裁縫!ハム太郎
続いては綿交換。
裁縫作業は岩本弥子さんが担当する。
●岩本弥子さんワンポイントアドバイス
ぬいぐるみは基本的にミシン縫製のため、必ず一ヶ所だけ手縫いの部分が! そこが“綿の挿入口”。まずはその縫い目を見つけ、丁寧にほどいていきます
開いた口から、手作業で中綿を取り出していく。
ハム太郎の中から出てきた綿の量に思わず驚いてしまう。
●岩本弥子さんワンポイントアドバイス
抜き出された綿は、触れるとすぐにわかるほどゴワゴワしています。長年の使用で皮脂や食べこぼしなどが蓄積し、ダマ状になってしまうんですね。ちなみに、綿交換で使用する新しい綿は、月間で約50~60キロにもなるんですよ
◆とっとこ染み抜き!ハム太郎
綿を抜いたあとは、部分的な染み抜き作業へ。
作業台の下にはバキューム機能が備わっており、下から吸引しながら処理を行う。染み抜き液を上から塗布し、汚れとともに下へ吸い込むことで、繊維への負担を抑えつつ汚れを除去していく仕組みだ。
向かって右側の目がシミを抜いた方。たしかに白くなっているのがわかる
乾燥後、いよいよ新品の綿を詰めていく。
新しい綿はふわふわ。
ただし、完成時にぴったりの量を入れるわけではない。使用していくうちにへたることを前提に、やや多めに充填するのがプロの判断だという。
●岩本弥子さんワンポイントアドバイス
綿の量は持ち主の希望に合わせて調整可能。「たっぷり入れてほしい」「ほどほどで」など、お気軽に相談してください!
持ち上げてみると、驚くほど軽い。これまでの重みが、いかに皮脂や汚れを含んでいたかを実感する。
最後にスチームアイロンで毛並みと形を整える。
あんなにぺしゃんこだったハム太郎が、見違えるようなふかふか具合に!
◆ハム太郎ビフォー・アフター
ビフォー・アフターを見ても、一目了然。ふわふわもこもこ感と流れるような毛並みを取り戻したハム太郎。ビフォーの背中からは哀愁さえ感じたのに、アフターではしっかりと後ろからほお袋が確認できるほどのしっかりとした姿に!
◆ハム太郎持ち主からのコメント3>
クリーニングされている姿や、中身の綿を出されているハム太郎がシュールで笑ってしまいました。最後にスチームアイロンで仕上げまでしてくれるのかとびっくり。ふっくらハム太郎に戻してくれてありがとうございました!
ここまでが一連の流れ。ぬいぐるみ一体一体の状態を見つつ、最善のクリーニング・リペアをほどこしてくれているのが、よくわかった。次ページでは、白うさぎと赤ちゃん人形のクリーニングの様子を見てもらいたい。
























































