いま一度、訪問介護に光を。 新刊『社会保険化された訪問介護の現場と福祉理念の乖離』発売。 介護保険改定に翻弄された訪問介護の状況を確認し、そして今一度“福祉サービス”としての訪問介護を据える。

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News Release                    2025年10月吉日
株式会社 風鳴舎

訪問介護の歴史と対人援助の経緯、そして介護保険改定に翻弄された状況を確認し、そして今一度”福祉サービス”としての訪問介護を据える。新刊『社会保険化された訪問介護の現場と福祉理念の乖離』牧野洋子著、2025年10月28日に発売。

訪問介護は、家事を特徴とする福祉サービスであり、対人援助だ。目指すところは福祉サービスの実践であり、そのために、家事サービスは用いられる。本書では、訪問介護生活援助が社会に意義ある職業であることを示す。その存続拡充は地域社会の安定につながりうると考える。現状のように対応力がそがれ、安価なサービスへと方向付けられさらに意義が失われていくのではなく、逆に対応力の強化をすすめ、より有効なサービスとして推進されることを目指す。
この主張のため、本稿ではその歴史を振り返り、対人援助の要不要の混在の経緯をたどり、介護保険改定に翻弄された状況を確認し、そして大きな福祉環境の胎動の中で今一度福祉サービスとしての訪問介護を据える。

一見「家事」の外見の中に脈打つ、訪問介護生活援助の本質を明らかにし、変容しつつある要介護者の在宅生活維持のために、ホームヘルパーの社会的評価がみなおされ、その必要性が再認識されることを願う。
(本書「はじめに」より(中略))

【内容】
目次

はじめに 1
第1 章 旧来の措置制度における訪問介護から介護保険へ 3
第1 節 ホームヘルプの歴史 介護保険以前 4
第2 節 措置制度のメリットデメリット 8
第3 節 要介護認定調査と措置の適用基準の齟齬 16
第4 節 措置から介護保険へ 19
第5 節 小括 21

第2 章 福祉サービスの検証 23
第1 節 福祉とは何か 24
第2 節 岡村重夫理論からの検証 31
第3 節 福祉援助者としてのヘルパーの役割り 34
第4 節 社会保険制度と福祉制度の違い 38
第5 節 小括 40

第3 章 生活援助の機能と役割 43
第1 節 訪問介護員の課題と人材不足 44
第2 節 地域包括ケアシステムの問題点 47
第3 節 専門職と非専門職による訪問介護 55
第4 節 老計10 利用者に向き合う時間がない 61
第5 節 小括 63

第4 章 問題意識と研究仮説 65
第1 節 現場と政策の乖離 66
第2 節 給付抑制策の背景 71
第3 節 訪問介護における福祉的要素 76
第4 節 小括 81

第5 章 調査研究による結果 83
第1 節 調査対象と調査方法 84
第2 節 地域包括支援センターヒアリング 85
第3 節 地域包括支援センターヒアリング分析 89
第4 節 ケアマネジャー訪問介護員へのヒアリング 92
第5 節 ケアマネジャー訪問介護員へのヒアリング分析 96
第6 節 小括 99

第6 章 考察 101
第1 節 研究調査による結論 102
提案 105
おわりに 108

【著者プロフィール】
牧野 洋子(マキノ ヨウコ)
1948 年大阪市生まれ。2025 年淑徳大学大学院総合福祉研究科卒。2000 年以後現在までNPO にて介護保険居宅介護支援専門員従事。

【商品概要】
書名:社会保険化された訪問介護の現場と福祉理念の乖離
(シャカイホケンカサレタホウモンガイゴノゲンバトフクシリネンノカイリ)
ISBN:978-4-907537-67-8   発売日:2025年10月28日
A5正寸判/並製本/1C/116P/本体1,800円+税
発行所:株式会社風鳴舎 https://www.fuumeisha.co.jp
2025年10月28日 初版第1刷