(本文/加藤大樹 撮影/ひがけん)
前編はコチラ
果樹園とストリーマーの二足のわらじ
イシイニキ。1992年11月12日生まれ。山形出身。農家、ストリーマー。ホラーゲーム『Five Nights at Freddy’s(FNAF)』に魅了され、ゲーム内の「ピザ屋」を部屋に再現。80年代ピザ屋の着ぐるみをコレクションして共に生活している。日本における『FNAF』の知名度向上を目指しファン活動を通してSNS、YouTubeを中心に継続的な宣伝活動を続けている
・X(旧:Twitter)
・YouTube
――後編では、イシイニキと『FNAF』の出会いだけでなく、リアルな生活についても聞いていきます。現在はストリーマー活動と並行して、山形で「イシイ果樹園」として、さくらんぼ・桃農家として働いていますよね。生まれも山形ですか?
生まれも育ちも、ずっと山形です。農家は家族経営で、4世代昔はぶどうやすもも、りんご、ラ・フランスなんかも作っていました。いまは人手がどんどん減ってきて、全部は手が回らなくなって、今はさくらんぼと桃だけを作っています。
――慢性的な人手不足と。
そうなんです!。なので、常に人材は募集しています(笑)。
――気になった方は、ぜひイシイニキにDMを。
4月から7月までガッツリ働ける方お待ちしています! いまは、さくらんぼの冬用ハウスを拡張しているところですね。
――果樹園の広さはどのくらいあるんですか?
約3600坪くらいあります。
――3600! 数字を聞いてもまったくピンとこない……。
東京ドームが約1万4,000坪なので、東京ドーム0.25個分ですね。さくらんぼの木が約300本、桃が70本ほどあります。
――それは確かに人手が必要ですね。子どものころは、どういう遊びをしていたんですか?
父親がりんごの枝を使って、遊び用の弓矢やパチンコを作ってくれまて、それを使って山で遊んでいました
――かなり野生的ですね。
普通にゲームもしていましたよ! 正座してスーパーファミコンの『スーパードンキーコング』をプレイしていたのが物心がついたころ、最初の記憶です。
――部活動はやっていました?
中学時代は柔道部に入っていました。いわゆる体育会系の部活で顧問が「水を飲んだら強くなれない理論」の持ち主でヤバかったです! おなじころ、『電車男』のドラマに影響されて「2ちゃんねる」や「おもしろフラッシュ倉庫」などを見ていました。高校からはオタク全盛期だったので、ワープロ部に入って、『東方Project』や『ひぐらしのなく頃に』にハマっていましたね。
――インドアもアウトドアもこなしていた。
2011年に高校を卒業して、販売士の資格を取るために仙台の専門学校へ進学しました。卒業後は、いずれ家を継ぐつもりだったので、農業の知識を得ようと大手ホームセンターに就職して、2年半ほど働きましたね。当時からゾンビ系の映画やゲームが好きで、それに影響されたところもあります。
――ゾンビものといえばホームセンターですもんね。
でも初っ端でなぜか三重の店舗に配属されてしまったんですよ。しかも、みなさんが想像するであろう大きさのホームセンターに、従業員がコンビニレベルの人数しかいなかった。2日以上のまとまった休みが取れない環境でしたね。成人式のためになんとか帰郷するくらいの余裕しかないブラックな所でした……。
――山形から三重はしんどいなあ。結局東北地方に配属されることはあったんですか?
そのあと、兵庫に転勤になって。
――遠ざかっちゃった……。
その次は「鳥取に行け」と言われましたんです……。しかも、住む場所にネット環境がないと言われて。そのころにはすでに『FNAF』にハマっていて、『FNAF4』のハロウィンアップデートが出る直前でワクワクしていた時期です。転勤後のネットが使えない環境にアプデが重なることになったんですよ……。もし、『FNAF』に出会ってなかったら「わかりました」と折れて転勤しましたけど、そのころには「『FNAF』>>>>>>>>>>>仕事」になっていたので、きっぱり「辞めます!!! 本業の農業(と『FNAF』)、がんばります!」と伝えました。
配信者としての原点と『FNAF』への没入
――『FNAF』は、2014年発売の第1作からプレイしているんですよね。
はい。ちょうど兵庫にいたころです。
――配信自体は、いつから?
2011年、高校3年生の頃からですね。当時はニコ生で『マインクラフト』の配信を中心にしていました。
――『マインクラフト』のPC版が正式リリースされたのって2011年ですよね。初期も初期じゃないですか。
まだニコニコ動画に『マインクラフト』の動画が30本くらいしかなかった時代ですね。ほかには『バイオハザード』や『Left 4 Dead』などのゾンビゲームも配信していました。
――学業や仕事と並行しての配信。。そこから『FNAF』に大ハマリするんだから、何が起きるかわからないですね。
『FNAF』は、80年代アメリカが舞台なので、実在する家具やアイテムがゲーム内に出てくるじゃないですか。それを調べていくと、「え、これ現実で売っているの!?」と、一気にリアルとつながった感覚がありました。それまでインテリアショップやネットショップで見向きもしなかったアメリカンダイナーっぽいグッズが一気に魅力的に見えてきたんです……。
――――ゲームと現実がリンクした。
海外のオークションに参加したり、1980年代のピザ屋にある着ぐるみを手に入れたり、マネキンを買って組み立てて着せて配置したりという、その工程もたまらなく好きなんですよ! とはいえ、『FNAF』にハマる前も『バイオハザード』シリーズが好きだったので、一人暮らし時代は、タイプライターを買ったり部屋に片隅にハーブの植木を置いたりしていました(笑)。
――過程が楽しいというのはありますよね。配信中に「これ持っています」と実物を出すのも定番ですよね。
「これ『FNAF』っぽいな」と思って買うものは多いです。配信で紹介すると、コメントで「また持ってる」「持ってるノルマ消化」って言われます(笑)。
――反響が大きかったアイテムは?
大きい着ぐるみとかはもちろん、『FNAF』ファン以外の方でもよく言われるのが「ガムボールマシン」ですね。これも『FNAF6』に登場したお店のアイテムなんですよ。顔などをプリントしたり、赤く塗ったりしています。
――「ガムボールマシン」が自宅にあるとテンション上がりますね。
見ている方たちからしたら、ただ単純に「知らない変なもの」が多すぎて、名称が分かるものが「ガムボールマシン」だけ、というのもあるかもしれませんが。
――中身のガムも自分で補充しているんですか?
そうです。満タンにしようとすると結構高いので、中に透明のクリアファイルで仕切りを作って、半分でも満タンに見えるようにしています(笑)。
――部屋の改造もすごいですよね。アメリカンダイナー風にした結果、ベッドを置く場所がなくなって、クローゼットで寝ているとか。
配信で映る場所にはかなりこだわっています。ベッドが映っていると、どうしても生活感が出るなと思って。「じゃあ、どこで寝る?」と考えたときに、「俺がクローゼットで寝れば良いじゃん!」って。これまで、クローゼットの一部を着ぐるみのためのスペースにしていたんですけど、いまはクローゼットにシングルベッドを設置して寝ています。
――完全にドラえもん。いま部屋に着ぐるみは何体いるんですか?
全身があるマネキンタイプだと5体、頭部だけの着ぐるみだと15体ありますね。そのうち1体の「プラッシュトラップ」は、日本にいるファンの方が作ったもので処分予定だったものを譲ってもらったんですよ。もともとは顔だけだったんですけど、「もし譲っていただけるのでしたら胴体を新しく作ってもらえませんか!?」と頼んで、急きょ作ってもらいました。何度も海外に持って行って、頭を取り外しし過ぎて不安定になっちゃって、定期的に首がガクンってなるんです。これが配信中に起きると怪奇現象みたいに見えるのでそこも盛り上がりますね。
ワールドプレミアで拾った「ピザの箱」
――部屋に夢が詰まりすぎていますね。「これは自慢したい」というアイテムは?
よくぞ聞いてくれました。この「ピザの箱」です!
――この箱にはどういう逸話が?
「ワールドプレミア」のとき、招待客が集うクラブのパーティがありまして、そこで小道具として展示されていたものなんです。「会場が変わる」というアナウンスが流れたあと、スタッフさんがすぐ片付けをし始めたらしく、ゴミ箱に捨てられていて……。
――お宝が……!
翻訳機でスタッフさんに「すいません! あの、それ! 持って帰ってもいいですか?」とたずねたら、とても新設なスタッフさんで、ゴミ箱に入っていたものだけじゃなく、まだ展示されていたものもあわせて3箱もらえました。帰国してから、「公式ピザを作ろう」という企画で、実際にピザを入れて食べたんですけど、格別でしたね。
――3個もらったからじゃないとできない企画ですね。
まさにそのとおりです。あとは保存用として池袋のお店のショーケースに現在も飾っていますね。あとは……、これです。
――え! ウィザードチカじゃないですか。
そう! このために山形から新幹線で持ってきました!
――すごーい。めっちゃリアルですね。
このチカ、レッドカーペットにも持って行きました。レッドカーペットを降りた所に長身でスキンヘッドの男性が待ち構えていて、僕が持っているチカの頭部を指差して「It’s me! Withered Chica!」(それ俺だよ! ウィザードチカ!)と声をかけたきたんです。
――不思議な展開。
付き添いの男性の方が、「コイツ、君の持っているウィザードチカの役をやっているんだぜ」と説明してくれたんです。『FNAF2』に登場するウィザードチカのスーツアクターを担当している方だったんですよ。『13日の金曜日(Freddy vs. Jason)』のジェイソン役としても知られるダグラス・テイトさんですね。
「そのキャラボクだよ!君がレッドカーペットで持ち歩いてるの見たから待ってたんだよ!」と言って生のジャンプスケアを披露してくれました…!!!!!! #fnaf2movie #fnaf2 https://t.co/elIoKfwk95 pic.twitter.com/61IzBH3bEi
— イシイニキ🍕2/9映画パンフ『FNAFに取り憑かれたファンのサバイバルガイド』 (@IshiiNiki) December 3, 2025
――それは一生の思い出になりますね。最後に、今後『FNAF』をどう広めていきたいですか?
最近はありがたいことに、公式や日本企業の方ともお仕事をする機会が増えてきたので、日本での『FNAF』グッズに貢献していくのが、『FNAF』を広める一番の近道かなと思っています。アイテムとして身につけていると、「あっ! あのゲームのやつだ!」とさらにほかの人に広まって……という風になるので。あとは、「深すぎる『FNAF』小ネタ」みたいなカジュアル層向けの動画をたくさん作って、『FNAF』をもっと多くの方に知ってもらいたいですね。それと同時に、最近ゲーム実況をやっていないので初心に戻って、もっと『FNAF』ファンゲームをプレイしたいですね。
【イシイニキ活動歴】
■「ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ」公式パンフレット
「FNAFに取り憑かれたファンによるサバイバルガイド」8ページ執筆・掲載
■『ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズ 2』公式パンフレット
「FNAFに憑り付かれたファンによる続・サバイバルガイド」「前作あらすじと魅力」「挿入歌」を執筆掲載
■2024年の東京ゲームショーでは日本初パッケージ版となる『Five Nights at Freddy’s: Help Wanted 2』の体験試遊ブースのアンバサダーを務めパッケージ版にて「イシイニキ監修 ファズベアーズ・ジョブオファー(採用内定)エディション」を手掛ける
■アメリカ・ロサンゼルスブロードウェイで開催された映画『Five Nights at Freddy’s 2』ワールドプレミアに正式招待され日本ファン代表としてレッドカーペットを歩いた
■TV出演歴
『DEEPな店の常連さんに密着イキスギさんについてった』(TBS)
イシイニキ・サイン入りチェキプレゼント
■応募要項
応募期間:2026年2月7日から2026年2月21日まで
・内容:イシイニキ・サイン入りチェキ(チェキの指定はできません)
・当選人数:3名様
・3枚のうち1枚はシークレット仕様(実際のチェキにモザイクはありません)
・日本国内にお住まいの方に限ります■応募方法
・推しタイムズ公式X(旧:Twitter)をフォロー
・該当ポストをリポスト
・ハッシュタグ「#イシイニキチェキプレゼント」を入れて記事の感想をポスト



















